冬の始めと生存マニュアル
最近、急に冷え始めたからか朝の目覚めが遅くなった。それだけでなく、余りの寒さに耐えかねて寝袋を出してきたことが原因かもしれないが。
そんな感じで起きると、必然的に朝の準備に使える時間が遅くなる。今日で云えば30分前後のロスだろうか。
この時間をどこで削るか、如何に定刻に玄関から外に出るかと瞬間的に考えた際、それは大抵「しばしの一息」だったり「朝食に掛ける時間の圧縮」だったりする。
訳あって唐突な一人暮らしを始めてから、栄養学的にはきちんとした食事を考えて自炊を続けるものの生憎そこで食の楽しみ、というものを失ってしまい「最低要件を満たしていれば問題は無い」という食生活になって久しい。
しかし、だからこそ私は食を楽しむ人々へ興味を向け、客観的に観察することが出来る、とも云えるんじゃないだろうか。
今日だって「あの食材は◯分で加熱可能」「PFCバランスはこのグラム配分で均衡が取れる」「食事そのものを急がなくて良いように調理時間だけを短くする」なんていう所謂「社会的な生存マニュアル」を頭の中で考え、PCを始めとする電子機器でそれらの検算をしていた。なのできっと食への興味が薄いのではなく、そもそも見ている部分が違うのだろう。
それと同時に考えているのが大抵「他の人であればここでこんな調味料を入れるんだろう」「人によってはこれは物足りなくてこういった工夫をするのだろうな」みたいな、楽しむ視点からの思考もあったりしなくもない。やるかどうかは置いといて、考えはしている。
生憎私は社会的なつながりが薄く、他の人々がどのような食の欲求を抱えているかわからない部分もあるので正確とは言い難いがそういった情報を仕入れ続けているのでどうにか「一般的な食への欲求ライン」だけは理解出来る、といった感じではある。
もしかしたら、最近聴き込んでいる「たべものラジオ」だって、そんな「食に対する発明」のようなものを見出しているのかもしれない。
参考:https://tabemonoradio.com/
なんとなく、そんなことを考えながら「野菜が具合よく温められたもの」や「いい感じに固さを増した豆腐」、「栄養調整用に添加されたおから粉」などを食しつつ考えていた次第だ。
少なくとも、日々の孤独が薄れますように。